動画
初期の曲のMVは黒歴史化してYouTube上で削除されてしまっているパターンが多い。この曲もその一つ。Vimeoの動画はまだ生きていた。
歌詞&和訳
And the wise men say
賢い男たちが言った
“I don’t want to hear your voice”
「おまえの声は聞きたくない」
And the thin men say
痩せた男たちが言った
“I don’t want to hear your voice”
「おまえの声は聞きたくない」
And they’re cursing me
奴らは俺を呪い
And they won’t let me be
俺を放っておかない
And there’s nothing to say
だから何も言うことなんてないし
And there’s nothing to do
何もすることなんてない
Stop whispering, start shouting
小声で囁くな、大声で叫べよ
Stop whispering, start shouting
小声で囁くな、大声で叫べよ
And my mother say
俺の母は言った
“We spit on your son some more”
「おまえの息子にもう少し唾を吐きかけないとね」
And the buildings say
そして建物は言った
“We spit on your face some more”
「お前の顔にもう少し唾を吐きかけないとね」
And the feeling is
この感覚は
That there’s something wrong
何かがおかしい気がする
‘Cause I can’t find the words
だって言葉も
And I can’t find the songs
曲も見つからないから
Stop whispering, start shouting
小声で囁くな、大声で叫べよ
Stop whispering, start shouting
小声で囁くな、大声で叫べよ
Dear sir, I have a complaint
皆様方、私には不満があります
Dear sir, I have a complaint
皆様方、私には不満があります
Can’t remember what it is
それがなんであったのか思い出せないですが
Doesn’t matter anyway
どちらにしろ気にしないでください
Doesn’t matter anyway
気にしないでください
Stop whispering, stop whispering
小声で囁くな、小声で囁くな
Stop whispering, stop whispering
小声で囁くな、小声で囁くな
Stop, stop
やめろ、やめろ
和訳リンク
曲情報
「ストップ・ウィスパリング」は1993年に発売されたレディオヘッドのデビュースタジオ・アルバム『Pablo Honey』に収録された曲。
この曲はレディオヘッドに大きな影響を与えたピクシーズへのオマージュらしい。ピクシーズは、爆発的なコーラスにつながる静かなVerseで知られていた。
レディオヘッドの最初期の曲の1つで、これは米国の大学ラジオ局のプロモ シングルとしてリリースされた。このシングルはクリス・シェルドンによってヴァイオリンがミックスされ、中間部の声や最後のギターソロは入っていない。(E.P.『Itch』に収録されたU.S.バージョン)
トム・ヨークが権威者に対するアンビバレントな感情を吐露したこの曲は、レディオヘッドがまだアーリー・オン・ア・フライデーとして知られていた頃に制作された。Qマガジンによると、アーリー・オン・ア・フライデーがこの曲を演奏するのを聞いて、ブライス・エッジとクリス・ハフォードがバンドをマネジメントする価値があると確信したという。エッジとハフォードは、初期の頃からトム・ヨークとその仲間たちをマネージメントしている。
インタビュー
ニューシングル「Stop Whispering」について話そう。我々はそれを数ヶ月前、アルバムがアメリカでリリースされる前にクリーム・マガジンでシングルカットしたよね。
エド: それは新しいバージョンだけど、俺たちはそれを再再録音した。
おい、それはポリスが「Don’t Stand So Close to Me」でやったことじゃないか。再録音し続けるつもり?毎年恒例のイベントのように?
エド:(笑)俺たちはアルバムのバージョンに決して満足できなかったんだ。俺たちにとっては、ある意味プロットを失ってしまったんだ。それで1日半で録り直した。今はもっと雰囲気のある曲になった。70年代後半から80年代前半のジョイ・ディヴィジョンみたいな。
トム:そんなことをするのはある意味衝撃的だけど、入ったスタジオがかなり古くて、狙いがあってやったわけじゃなかった。その後、アルバムを聴いてみて、その狙いが何であるかを発見したんだ。
クリーム・マガジン 1993年10月
トム「僕らは信じられないほど『ストップ・ウィスパリング』のバージョンをたくさん作った。 今、レディオヘッドには曲を複数回録音してはいけないっていうルールがある。 ライブでない限り、絶対にダメなんだ。 レディオヘッドの重要な側面の1つは自然発生的なものということだけど、それは一度だけだ。 そして、それが起こる機会を与えなければ、それで終わりなんだ。 それは、僕らが「ストップ・ウィスパリング」やファースト・アルバムの過度の分析で、とても過酷な状況を経験してきたからであり、一定の境界線を引かなきゃいけないっていうことを僕らが学べたのは良いことだった。そして僕らはそのルールを作って、とても上手くいっているよ。
b-side マガジン、1995年7月/8月
一方、コリン・グリーンウッドは、バンドが犯した他のビデオ犯罪について考えている。 彼は「ストップ・ウィスパリング」の取り組みについてほとんど話すことができないが、そのときアメリカ人監督の説得でリネンの服を着て、ある種の奇妙な被り物をして、かわいいポーズをとったという。 おそらく彼らをいかにもイギリス人らしく見せようとしたのかもしれないが、ただの王室のおばあちゃんにしか見えなかった。
NME、1997年6月21日
バンドはクリス・シェルドンがミックスしたこの曲を再録音し、アメリカでシングルとしてリリースした。 バンドはこのシングルのためにビデオを作成したが、その中で「ダイバーの服を着て踊り回るように説得された。それはすべてとても恥ずかしかった」(トム)。 彼の知る限り、これは「これまでシングルではなかったシングル」だったという。
unknown
解釈
僕は立ち上がって何かを言おうとした。でも立ち上がった瞬間に言葉は消えてなくなってしまった。
村上春樹『TVピープル』文春文庫、1993 51頁。
何かが間違っている。でも何が間違っているのか、私にはわからない。
村上春樹『TVピープル』文春文庫、1993 209頁。
『TVピープル』の第1刷は1993年5月8日。
『Pablo Honey』は1993年2月22日リリース。